医学論文の英文を洗練させる—Plain Language
こんにちは。アメリカ生活4年目、メディカルライターとメディカル翻訳者のYukaです。
今日はメディカルライティングの勉強、特に英語の医学論文を執筆する時に役に立つ教材を紹介したいと思います。
過去の記事でも紹介したものにはリンクを貼っています。
メディカルライター必携のAMA Manual of Style
こちらはメディカルライターにとっての辞書のようなものになります。各雑誌のオーサーガイドラインラインも大事ですが、このマニュアルが基本のルールになります。
一度は通読し、分からないことがあるたびに見直したい本です。私自身も前回通読してから時間が経っているので、また時間をとって読み直そうと思っています。
英文の書き方をじっくり学ぶにはAMWAのEssential Skills
以前の記事にも書いた、アメリカメディカルライター協会が出しているテキストブックです。日本でも電子版を購入できます。
値段が高いのでセットでは購入しづらいという場合は、Sentence StructureとPunctuationの2冊が特にお勧めです。
参考記事:ライティングやメディカル翻訳のスキルアップにおすすめの教材:Essential Skills Certificate
動画で気軽に学べるLinkedInのコース
「LinkedInラーニング」にはビジネスに必要ないろいろなスキルを身につけるのに役立つコースが用意されています。
有料会員は見放題で、無料会員は月会費が必要です。どちらも1か月の無料お試し期間があるので、年末年始など時間があるときにどんなコースがあるか見てみるといいかもしれません。
この中でメディカルライティングに役立ちそうなのはWriting in Plain Languageというコースです。
伝わりやすいシンプルな構造を特徴とする「plain language」を使うことは、英語を母国語としないライターにとっても役に立つものだと思います。Plain Languageについてはこちらのチェックリストにも簡潔にまとまっているのでぜひご覧ください。
National Institutes of Health (NIH) のチェックリスト
Centers for Disease Control (CDC) のチェックリスト
日本語も英語も、無駄を省き、シンプルで分かりやすい表現を使った文章を書くことが、これからの時代のライターに求められているからです。
アカデミックな内容が多いCoursera(コーセラ)のコース
オンラインラーニングのプラットフォームであるCoursera(コーセラ)には、「修了証が不要」を選択することで無料で受講できるコースがいくつもあります。
私がメディカルライティングに役立つと思うのはWriting in the Sciencesというコースです。
科学論文であっても、plain languageを使おうというテーマです。実際に論文で見つけた悪い例を示して、それを一緒に直していくというスタイルなので、理解が深まります。
こちらはLinkedInのコースよりもボリュームがあり、全部見るには時間がかかりますが、導入部分だけでもぜひ見てみることをお勧めします。
私自身もまだ途中までしか進めていないのですが、数か月以内に終わらせたいと思っています。
万能なGoogleのダブルクオーテーション検索
正確には教材ではないですが、Googleの「完全一致検索」機能を使うことで、自分が思いついた英文が実際に使われている表現かどうかを調べることができます。
ダブルクオーテーションで表現を検索すると、その表現を使っているのが日本人だけということが時々あります。日本語から発想しやすい表現が必ずしも一般的に使われているわけではないことが実感できると思います。
今日はメディカルライティングの英文を洗練させるのに役立つ教材などを全部で5つ紹介しました。
最後までお読みいただきありがとうございました。
ChatGPTは何でも嫌がらずに引き受けてくれる部下のような存在ですが