アカデミック・ライティングは英語のライティングの基礎

英語で文章を書くことに少しずつ慣れてきたけれど、もう一歩上を目指したいと思っている人には、アカデミック・ライティングについての本を読むことをおすすめします。

こんにちは、アメリカ在住のYukaです。

今日は英語のライティング全般に役に立つ「アカデミック・ライティング」について紹介します。

アカデミック・ライティングは、学問の分野で論文や発表に使われる文章の書き方です。一見難しそうですが、アカデミック・ライティングの法則を身につけることで分かりやすい英語の文章が書けるようになります。

Adrian Wallworkによる「100 Tips to Avoid Mistakes in Academic Writing and Presenting 」の中から、ふだんのライティングにすぐに役立ちそうなポイントを選びました。

まず、文章を書く上で大切な3つの基本事項があります。

読みやすい文章を書くことを意識する

だれかに読んでもらうためには、まず読みやすい必要があります。

無駄をはぶき、できるだけシンプルな表現を使う

文の中に余分な言葉があると分かりにくくなります。論文は自分の英語力を披露する場所ではありません。

大事なことをまず最初に伝える

文の最初に「キーワード」を、パラグラフの最初に「キーセンテンス」を置きます。最初の部分しか読まなくても、内容が分かるようにします。

この3点をふまえたうえで、9つのことに気をつけます。

1、あいまいな表現、使い回された表現を使わない

あいまいな表現の例:some characteristics, specific factors, different, importantなど

使い回されている形容詞の例:interesting, important, accurate, novel, innovativeなど

あいまいな表現を使いそうになったときには、その言葉でどんな内容を伝えたいのか、もっと具体的な表現に書きかえることができないかを考えます。

2、話し言葉や句動詞に注意

話し言葉や句動詞は、文章の種類によってはふさわしくないことがあります。文書の種類や読者が誰なのかを想定して表現を選びます。

3、キーワードを別の言葉に置き換えない

同じキーワードを使い続けることで、読者が同じものだと分かるようにします。

4、代名詞はできるだけ使わない

代名詞が指している名詞をそのまま書くか、代名詞 + 名詞(たとえばThis apple, These applesなど)を使って、代名詞が指す内容を明らかにします。

5、「of」の使いすぎに注意

ofが文章中に何度も登場する場合は、名詞+名詞の組み合わせを使いすぎている可能性があります。

動詞や形容詞に替えることで、シンプルで分かりやすくなる場合があります。

a high level of durability → durable

a lower sensitivity → less sensitive

a wide range of variability → vary widely

6、前置きはいらない

it should be noted, it is worth noting, considering the fact, as a result, this means that, in the case of など、なくても意味が変わらない前置きは不要です。

7、最初に結論を書く

結論をまず書き、その理由をあとからつけ加えるようにします。

8、関連するものを近づける

主語と述語など意味のかたまりとなるものが、文の最初と最後に離れてしまわないように気をつけます。

9、一文を短くする

1つの文は35語以下にして、それ以上になる場合は2つの文に分けます。

If you can't explain it simply, you don't understand it well enough.

by Einstein

参考文献:100 Tips to Avoid Mistakes in Academic Writing and Presenting, Adrian Wallwork & Anna Southern, Springer

最後までお読みいただきありがとうございました。

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