帰国後にアメリカのタックス・リターンどうする問題
こんにちは。メディカルライター&内科医のYukaです。
駐在の方は会社が海外滞在中の税金の手続きをしてくれるかもしれませんが、留学生や付き添いの家族は自分たちで準備する必要があります。
日本の確定申告にあたる手続きはアメリカではタックス・リターンと呼ばれています。アメリカでは、質問に答えていくことで簡単にタックス・リターンができる「TurboTax」というアプリが有名で、用意するフォームの種類によって無料または有料(1万円程度)で使えます。
私の場合は、自分ひとりで正しく納税できるか心配だったので、アメリカ滞在中からTaxes for Expats(TFX)という会社を通じてタックス・リターンを行っていました。2023年夏に日本に本帰国していますが、2023年分のタックス・リターンが必要なので、再びTFXにお願いしました。
TFXを知ったのは、アメリカ翻訳者協会(ATA)のメーリングリストがきっかけです。毎回900ドル程度の費用がかかりますが、外国人向けの複雑なタックス・リターンの代行としては、相場かそれよりも安いのではないかと思います。また、タックス・リターンの代行にかかった費用は、翌年の経費として計上することができます。
TFXにタックス・リターンの代行を依頼するには、まずはアカウントを作り、税金に関するオンライン質問票を埋めていきます。この質問票がかなり長くて非常に疲れるのですが、なんとか記入して提出すると、Engagement Letterと呼ばれる書類がメールで送られてきます。Engagement Letterには、必要なフォームの種類と、それぞれにかかる費用が記載されています。Engagement Letterに署名をすると、担当の会計士さんがフォームを作成してくれます。
最終的に完成したフォームは、担当の会計士さんがIRSと州に提出してくれるので、最初の質問票の記入とその後のメールのやりとり以外には、こちらでやることはありません(注:アメリカにいる間は電子申告で大丈夫でしたが、帰国後はプリントアウトして署名した上で国際郵便で送る必要がありました)。TFXでは、追加納税や還付のお知らせに加えて、次年度の予定納税額のフォームも発行してくれました。
TFXを通じたタックス・リターンに必要だった情報を以下にまとめました。(ご自身の立場によって違いますので、最新の情報を確認くださいね)
アメリカに滞在した日数を確認する
納税対象の年だけでなく、過去3年間が対象になります。
収入に関する書類を用意する
TFXのフォームでは、1年間の収入をドル、円、ユーロなどに分けて申請することができました。収入に関して、給与明細、支払明細書、エクセルシートなどをアップロードしました。
経費に関する書類を用意する
明細を記載したエクセルシートを準備しました。
日本の銀行口座の情報を調べておく
これはFBARというフォームを作成するために必要です。日本の銀行の英語表記・住所、口座番号、1年間の最大口座残高を調べておきました。
前納している税金について確認する
個人事業主の場合、前年の収入に応じた予定納税(estimated tax payment)があります。年間の予定納税額を4回に分けて、IRSと州にそれぞれ自分で振り込みます。タックス・リターンのときに、これまでに支払った予定納税の支払い日と金額を記入しました。
日本の確定申告の書類
TFXのフォームで「日本で税金を収めている」を選択したところ、確定申告の用紙のアップロードを求められました。
日本で確定申告をしたことがあれば特に難しいところはないと思いますが、収入と経費をこまめに記録したり、必要な書類を一箇所にまとめておくと、タックス・リターンのときに楽だと思います。日本に帰国してからの確定申告(青色申告)は会計ソフトを使って自分で行っていますが、さらに複雑でわかりにくいアメリカのタックス・リターンは、やはりプロにお願いしてよかったと感じています。
ドメインとホスティングの違いがわからず苦労しました。