リーダーシップ・プログラムに参加して考えたこと
留学先の施設で1年間のリーダーシップ・プログラムに参加しました。
その経験をもとに、リーダーシップ・プログラムとは何か、どんな人におすすめなのかを書いていきます。
1、プログラムに参加したきっかけ
留学先の研究所では、3年前から近隣施設の大学院生、ポスドク、研究者を対象に1年間のリーダーシップ・プログラムを提供していました。
リーダーシップ・プログラムについては全く知識がなかったのですが、ウェブサイトに書いてあった「自分と相手について知る」「チームを作る」というテーマに興味を持ち、参加することにしました。
研究所内で新たな友達を作りたい、という思いもありました。
1年間のプログラムには、お昼をはさんで4時間の参加型セミナーが、月に1回、全部で12回ありました。セミナー以外に、短いアンケートやレポートの提出もありました。
2、リーダーシップとは何か
1回目はまず5〜6人のグループに分かれて着席しました。
グループごとに風景や人がテーマになった写真が配られ、自分が思い浮かべるリーダーのイメージに合った写真を選ぶところから始まりました。
その後の自己紹介では、なぜその写真を選んだのかをみんなの前で説明しました。
私はフェンシングの選手が剣を持ってポーズをとっている写真を選びました。理由として、正確性・慎重さ・孤独などを理由にあげました。
たくさんの石を集めた写真を選び、協力をキーワードにあげた人もいました。
このように始まったプログラムですが、最後まで、リーダーシップの定義が解説されることはありませんでした。
「リーダーシップ」と検索すれば、いろいろな情報が簡単に手に入る時代なので、あえて説明しなかったのかもしれません。
答えを与えないことで、正解は一つではないことを伝えたかったのかもしれません。
3、まずは性格テストで自分を知る
自分を知るための性格テストをいくつか受けました。
1つ目は、「DiSC(ディスク)」と呼ばれるテストでした。このテストでは、行動スタイルによって、4つに分かれます。
Dominance(主導型)、Influence(感化型)、Steadiness(安定型)、Consciousness(慎重型)に分かれます。さらに一つのグループの中でも、真ん中なのか、隣のグループに近いのかで細分されます。
対極にあるグループの特性は持っていないというのが面白かったです。例えば、Dominance(主導型)の人にはSteadiness(安定型)の特性はなく、Influence(感化型)の人にはConsciousness(慎重型)の特性はないようです。
2つ目は、書籍にもなっているGallupのStrengthFinder(ストレングス・ファインダー)でした。
34個の強みの中から、自分の上位5つの強みを知ることができました。自分の強みを知ることは、その後のいろいろな場面で役に立ちました。
3つ目は、Conflict Management(コンフリクト・マネジメント、対立・衝突解決)スタイルテストでした。
これは、問題を解決するために、他の人とどのように関わり合うかを知るためのテストです。戦う、妥協する、協力するなどの5つの手段について、点数で結果が出ます。
3、グループに分かれる
グループは毎回決められていたのですが、プログラム前半では、同じDiSCスタイルの人が集められ、後半では違うスタイルの人を混ぜたグループに変わりました。
似た性格の人で集まるのは心地よいのですが、違う性格の人がいることで役割分担ができること、それぞれの強みを活かせることを学びました。
最強のチーム作りには、多様性のあるメンバーがいることが必要だと感じました。
4、自分の強みを活かして、相手と協力することの大切さに気づく
1年間のプログラムを通して、それぞれの人が違う強みを持ち寄って協力することの大切さと、自己主張することが相手のためにもなることに気づきました。
リーダーシップ・プログラムは、人をマネジメントする立場の人だけでなく、グループで働くすべての人に役立つ内容でした。思い切って参加してみてよかったです。
お読みいただきありがとうございました。