メディカルライティングに役立つ効率よい文献の収集方法—EndNote Webの追加機能

こんにちは。アメリカ生活4年目、メディカルライター・翻訳者のYukaです。

以前の記事(医学雑誌にアクセプトされる論文を最速で書く方法2)に書いたように、私は文献の収集と管理には、無料の「EndNote Web」とそのWord用のプラグインである「Cite While You Write」をかなり前から使い続けています。

最近になって、もっと効率のいい方法があるのではないかと思って調べていたところ、EndNote Webには「Capture Reference」と「EndNote Click」という2つの便利が機能があることが分かりました。

またEndNote Webのそれぞれの文献のページにある「Research Notes」というメモ機能についても知りました。

今回はその3つの機能について、簡単に紹介したいと思います。

EndNote Clickを使って文献のPDFをそのままEndNote Webに取り込める

EndNote Clickは、PubMedなどのサーチエンジン上でフルテキストのPDFがある場合、書誌情報とPDFを同時にEndNote Webに取り込める機能です。

いままではPubMedのClipboardに文献をいくつか集めてから、PubMedフォーマットのテキストファイルをダウンロードして、さらにそれをEndNote Webに取り込んでいましたが、EndNote Clickを使えば検索した論文をその場で取り込むことができます。

これでかなりの時短になりますね。

PDFがない論文やウェブサイトはCapture Referenceを使ってEndNote Webに取り込める

Capture Referenceを使えば、PDFのないウェブサイトの記事も簡単にEndNote Webに取り込むことができます。

日本語の記事の場合は書誌情報に空欄が多くなるので、自分で記入する必要がありますが、EndNote Webのページと行ったり来たりしなくてすむのはかなり楽です。

ひとつ注意しなければいけないのが、Author欄です。EndNote Clickの場合には問題ないのですが、Capture Referenceの場合はすべての著者がイニシャル表示になってしまうことがあります。

EndNoteのAuthor欄は「名字, 名前のイニシャル(例えば Franklin, B)」のようにする必要があるのですが、Capture Referenceの場合は名字と名前のイニシャルの間のカンマがデフォルトでは入っていません。

これを解決する方法は3つあります

  • Capture Referenceですべての著者の名字と名前のイニシャルの間にカンマを入れてからエクスポートする。

  • Capture ReferenceのAuthor欄の記載は消して、PubMedにある「Cite」ボタンから新たに著者全員の名前をコピーして、タイトルの先頭に貼り付けてからエクスポートする。

  • EndNote Web上で後から変更する(名字と名前のイニシャルの間にカンマを入れる、またはPubMedにある「Cite」ボタンから新たに著者全員の名前をコピーしてタイトルの先頭に貼り付ける)。

Research Notesに論文の内容をメモできる

EndNote Webの各文献のページの下の方に「Research Notes」という項目があります。Research Notesは自分で好きなように使うことができて、そこに記入された情報はWordには反映されません。文献や記事の中で引用したい箇所をコピー&ペーストしておけば、あとで正しい文献を引用したかどうかを確かめる際に楽です。

EndNote Webは無料で使えて、こんなに便利な機能があるのが信じられません。最近はZoteroやPaperpileも人気のようですが、これからもEndNoteを使うつもりです。

EndNote TrainingというYouTube番組もあることが分かったので、これからも新しい機能を身につけて、効率よく文献を収集・管理していきたいと思います!

文献管理に関する役立つ情報のあるウェブサイト

University of YorkのPractical Guides

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