何を言うかがやっぱり大事
こんにちは。メディカルライター&医師のYukaです。
今日は何気ない発言が相手に与える印象について考えました。
患者さんから学ぶ?
最近の病院のウェブサイトは診療科ごと分かれていて、所属する先生の写真や自己紹介文が載っていることがあります。先日見たウェブサイトで若手の先生が「患者さんから学ばせていただいています」と書いているのを見つけました。
病院に限らずこのようなことを言う人はどの職場にもいるのではないでしょうか。おそらく「自分はまだまだ経験が浅いですが仕事をしながら学んでいます」という謙遜から生まれた発言だと思います。先輩や上司からのウケはいいかもしれません。でも患者さんにはどう思われるでしょうか。
人は自分の病気をきちんと診断して治してほしいと思って病院に行くのであって、医者に経験を積んでもらいたいわけではありません。もちろん患者さんとの出会いによって医者の経験値が増えていくのは確かですが、それは結果であって、目的ではないはずです。若いうちはただでさえ頼りない印象を持たれるのだから、相手に不安や疑問を抱かせるような発言はしないほうがいいのではと感じました。
でも、もし同じ発言を教授やたとえば日野原先生のような人が言っていたらどうでしょうか。ベテランなのに謙虚な先生だな、というポジティブな印象を受けるのではないでしょうか。他のだれかが言っていたことをまねしても同じインパクト与えることはできないようです。
印象をポジティブに変える言葉
発言がどう受け止められるかは、周りの人からどう思われているかに影響されます。ですから仕事の場では、「相手が持つネガティブな印象」を「ポジティブな印象」に変えるような発言をした方がいいのではないかと思いました。若い人は「頼りない」「経験不足」という印象を周囲に与えがちですが、「エネルギーがある」「やる気がある」印象を与えるような発言をすることで、印象をポジティブに変えることができます。先ほどの先生の場合も「患者さんから学ばせていただいています」ではなく「精いっぱい取り組んでまいります」とすれば、かもしれません。逆にベテランの場合は「頭が堅そう」「怖そう」と思われがちなので、柔軟性や人間性を感じさせる発言がいいのかもしれません。
普段の思考から変える
そうは言っても、発言にはその人の価値観が自然と現れてしまうものなのかもしれません。先ほどの先生は、患者さんにどう貢献するかよりも、先輩や上司からの評価が気になっているのかもしれません。相手にポジティブな印象を与えたいなら、小手先のテクニックではなく、普段の思考から変えていく必要があるのかもしれないと思いました。
人の発言をまねるだけではだめ。
自分がどう思われやすいか、本当はどう思われたいかを考えて発言する。
普段の思考が発言に現れる。