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人がやりたくないと思っていることを仕事にする

こんにちは。メディカルライター&医師のYukaです。

仕事って、アスリートや芸術家のように他の人にはできないことをするか、他の人が「できればやりたくない」と思っていることをするかどちらかなんですよね。

私は2021年から論文専門のメディカルライターをしているのですが、私が「人のために論文を書く仕事です」と言うと、「えっ楽しそう」と言われたことは一度もなく、「よくそんな面倒なことができるね」という反応をされることがほとんどです。私にとっては、8割がワクワク、2割が大変で、毎日楽しく仕事をしているのですが、あまり理解してもらえません。

みんなが論文を書くことを楽しんでいたら、メディカルライターという仕事がそもそも必要ないので、できれば論文を書きたくないと思っている人が多いからこそ、今の仕事が成り立っているのかもしれないと思いました。

私が研修医をしていた頃、まだ紙のカルテが使われていました。患者さんごとに分厚いバインダーがあり、その中に毎日のできごとを記録していきました。退院時には「サマリー」と呼ばれる入院から退院までの経過を1〜2枚にまとめたものをパソコンで作成し、入院中の記録と一緒に綴じて、病歴室に保管することになっていいました。

このサマリーを書くのは研修医の仕事で、患者さんが退院してから1週間以内に書かなければいけないルールになっていたのですが、常に10〜20人程度の患者さんを受け持ち、日々の業務に追われている中で、サマリーを書くことはどうしても後回しになりがちです。未提出のサマリー数が多い研修医のランキングが張り出され、トップの人は100件以上もためていたということもありました。

私自身はサマリーを書くのが好きで、研修医1年目終了時の評価に「病歴の遅延もなく」と書かれたくらいです。病棟が落ち着いている平日の真夜中や週末に、パソコンに向かって入院経過を打ち込んでいく静かな時間が好きでした。

ほとんどの人が後回しにしていたサマリー作成を楽しんでいたことが、今のメディカルライターの仕事につながっているのかもしれません。他の人は面倒くさがっていたのに、自分は楽しんでいた。過去にそんな経験があれば、それを仕事にしてみるといいのかもしれません。

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