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医学雑誌にアクセプトされる論文を最速で書く方法2—引用文献リストの作成

こんにちは。アメリカ生活4年目のメディカルライター、メディカル翻訳者のYukaです。

シリーズ2回目は「引用文献リストの作成」について書きたいと思います。

「最速で論文を書く」というタイトルは、本文を書き始める前に手間のかかる作業を進めておき、最後に一気に本文を書き上げるというイメージからつけました。

投稿論文には引用文献リストの作成は必須ですが、慣れないうちは時間のかかる面倒な作業と感じるかもしれません。数をこなすうちに、自分にとって効率の良い方法が分かってくると思います。

使う文献管理ソフトを決める

引用文献のリスト作りには、文献管理用のソフトウェアを使います。

文献管理ソフト、で検索するとさまざまな種類のソフトが見つかると思います。無料のもの、有料のもの、オンライン版とデスクトップ版が両方使えるものなど機能に多少違いがありますが、基本は同じです。初めて使う人は、無料お試し期間を活用して、使い勝手を比べてみるとよいかもしれません。

EndNoteは歴史も長く利用者も多いので、迷う場合は無料版のEndNote Webを使ってみることをおすすめします。

私自身も、初めて学術論文を書いた約20年前からずっと、無料の「EndNote Web」とそのWord用のプラグインである「Cite While You Write」を使っています。無料版はウェブ上で文献を管理することになり、デスクトップ版との連携はできないのですが、これまで使ってきて特に困ったことはありません。

以前にプラグインに不具合が生じてカスタマーサポートに相談したことがありますが、親切に対応してくれて、問題もすぐに解決したので、EndNoteに対する印象がさらによくなりました。

さて、実際にどのように引用文献を集めていくかについて書きたいと思います。

引用文献が必要な部分は3つ

本文で引用文献が必要になるのは、主に

Introduction

Methods

Discussion

の3つの部分です。

Methodsの文献は、過去に使われた測定方法や統計手法を使った場合、統計ソフトを使用した場合などに限られます。Introductionには、研究の背景となる事情に関わる文献や過去に行われた類似する研究に関する文献を引用します。

IntroductionとMethodsに関しては、研究計画書に必要な文献が引用されていれば、新たに探す必要はあまりないはずです。

Discussionの文献選びには時間がかかることが多いです。Discussionの方針がある程度決まってから探し始めたほうがよいかもしれません。

迷ったときにおすすめしたいEndNote Web

EndNoteの実際の使い方についてここでは触れませんが、書きながら論文を1つずつ見つけてEndNoteに取り込んでいくよりも、ある程度たまってから一気に探して取り込む方が効率がよいです。たとえば考察を書きながら「ここでこんな内容の論文を引用したい」と思ったら、いったん括弧内にその内容を記載し、後からまとめて探してEndNoteに取り込むのがおすすめです。

EndNoteに取り込むのと同時に、文献PDFをまとめたフォルダーも作成します。PDFをダウンロードして、タイトルを分かりやすく変更してフォルダーに保存しています。こうしておくと、後から自分や他の人が、引用文献と本文の内容を照らし合わせる時に便利です。

EndNote WebにはFind the Best Fit Journals for your Manuscriptというページがあり、論文のタイトルと抄録を入力すると投稿先の雑誌のおすすめを提案してもらえます。すでに採択された論文で試してみても面白いですよ。

次回は、図表の作成について書きます。

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