あなたの文章はなぜ読みにくいのか?—わかりやすい文章を書くために大切なこと
みなさんこんにちは。アメリカ生活4年目、メディカルライターとメディカル翻訳をしているYukaです。
メディカルライティングやメディカル翻訳を始めて、日本語の文章を読む機会が増えました。今回は、わかりにくい日本語の文章の特徴をもとに、どうすればもっとわかりやすく書けるのかを説明します。
わかりにくい日本語の文章には「読み手の読解力に頼る」「どこに進むのかわからない」という特徴があります。具体的には、
・一文が長い
・途中で話が横道にそれる
・状況だけ説明して、そこから導かれる結論を言わない
・イメージ重視のあいまいな表現を使い、具体的な説明を省く
というものです。母国語なので意味はわかるのですが、いざそれを英語に変えようとすると、必要な情報が欠けていることに気づきます。
日本語でも英語でも、読みやすい文章にはあいまいさがなく、論理展開がしっかりしています。
・具体的な用語が使われている
・途中で止まらずに読み進められる
・さっと読んで何が言いたいか理解できる
というものです。
私がおすすめしたいのは、最終的に英語にする場合でも、まずは日本語でアウトラインを作成することです。母国語の方が、文と文、段落と段落のつながりなど、文章全体の構成をしっかり考えることができるからです。
医学論文であれば、導入と考察の部分は日本語でアウトラインを書いておくことをおすすめします。具体的には次のようにします。
1.要点をリストにする。
2.要点を並び替える。要点から要点に違和感なく進めるか、欠けている要点がないか、途中で話がそれていないかを確認する。
3.英語に書き換えながら、必要なところに文献を引用して内容をふくらませる。
文法や表現はあとから整えることができます。まずは、しっかりした論理展開を意識して全体の構成を考えることが大切です。