アジア人女性としてニューヨークで暮らすこと
こんにちは。アメリカ生活3年目のYukaです。
今日はひな祭りですが、暗めの話になります。また、サンディエゴとニューヨークでの私自身の経験や、メディアの情報をもとに私が感じていることであり、事実や正確な統計に基づくものではありません。
3年前にアメリカに来て感じたのは、私はアメリカでは「日本人」ではなく「アジア人」だということです。
サンディエゴはそもそもアジア人が多いところで、2年間の滞在期間に特に人種差別を受けることなく過ごしました。
ニューヨークに来てからも、明らかな人種差別を受けたことはありませんが、在ニューヨーク領事館から「アジア人を標的とする犯罪」について注意喚起のメールを受け取るたびに、不安を感じています。
以前から人種差別による犯罪はあったのだと思いますが、パンデミックをきっかけに、アジア人、特に女性を対象としたヘイトクライムのニュースが増えました。今年になってからは、地下鉄内にホームレスが増えて治安が悪化しているということで、NYPDが見回りを強化しているようです。
ただ、ヘイトクライムの犯人がホームレスとは限らず、先日は(画像からはホームレスに見えない)20代の白人男性がマンハッタンの路上でアジア人女性7人に無差別に暴行を加えた、というニュースもありました。すべての男性を警戒しながら外出しないといけないのではないか、と思わずにはいられません。
車がない以上、子供の送迎などで道を歩いたり、地下鉄に乗ることを避けられません。外出時は荷物を少なく、防犯アラームを目につくところにつけて、できるだけ広い道を選び、早足で歩いています。地下鉄に乗るときも、ホームは人が多く線路から離れたところに立ち、空いている車両は避け、おかしな人がいる場合は車両を移動したりしています。
私が考えすぎなのか、ほかのアジア人女性も同じように不安を感じているのか、アジア人とはいえやや立場の違うインド系、黒人、ヒスパニック系、白人で危機感が違うのかどうか分かりません。長く住んでいると慣れていくものかどうかも分かりません。
日本にいたときは、自分が「人種差別」の対象になると真剣に考えたことはありませんでした。
もちろん、アメリカに来てから仕事で知り合った人々は、日本人やアジア人というカテゴリーでなく、私個人と向き合ってくれました。
一方で、個人としての私に関心を持つことがなく、「アジア人女性」というカテゴリーで攻撃の対象とする可能性のある人が、そこまで離れていないところにいることも事実です。
アジア圏以外の海外に住むことは、自分が「アジア人」というカテゴリーに入れられるということです。アジア人女性であることで命の危険にさらされるような場所に住み続ける意味があるのか?と自問自答を繰り返す日々です。
暴力の存在しない場所に行きたい。
お読みいただきありがとうございました。